今月のおうた
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おうたで伝える、まほら日本


 

皇紀2670年(平成22年)1月のおうた

今月のおうた

 あまつうた

 

 あまつくにから ゐをこえて

 よひぬちふゆる やそわせも

 うゑねとほさへ すめろきは

 たむけいのりし おんみなれ

 

 

詠み人 南出喜久治

平成20年9月14日

皇紀2670年(平成22年)1月のおうた

 

 

 國體護持塾公式ホームでは、文化防衛の観点から、

「今月のおうた」という場をご用意いたしました。

 

 民族の文化を継承するのは権利でもあり義務でもあります。

文化伝統の教育的復活を実現するためにも

皆さまとご一緒に、文化防衛を推進させていただきたく

「今月のおうた」活動に、ご協力いただければ幸いです。

 

 さて、「今月のおうた」にて新年度にむけまして

ご紹介させていただくおうたは「あまつうた」です。

 

 この「あまつうた」は、「いろは歌」と同様に、和音の四十八字を

一字一度づつ全部用いて作られた七五調の今様歌です。

 

 漢字まじりで表記すれば、「天津國から居を超えて夜晝ぬち殖ゆる

八十早稲も植ゑね(根)と穂さへ天皇は手向け祈りし御身なれ」

となります。これは、斎庭稲穂の御神勅(日本書紀巻第二神代下第九段

一書第二)を体したもので、高天原から降臨され、豊葦の中つ國の皇居に

お移りになって、よるひる植え続ける数多くの早稲を植え育てて豊穣に

実った五穀を新嘗の祭儀として当今が皇祖皇宗と派御万の神々に手向け

祈りて奉斎されるがゆえに、当今を現人神と尊敬するものであることを

示しています。

 

 そして、この七五調の今様歌の四つの七字句の最初の文字を順次並べますと

「あようた」(我世歌、吾代歌)となり、君(かみ)の雛形が吾(しも)である

ことからして、これも当今の御代を讃える意味となって、君が代の国家と一対

の関係になります。

 

 なお、第五句の「うゑねとほさへ」の意味ですが、その前後の句から

「八十早稲を植ゑなさいと宣って、せめて稲穂だけでも手向け祈られる天皇」

という意味になりますが、植えられた稲の根と穂の全体を御神体と捉えて

「植ゑ根と穂さへ」とも理解できます。

 

 ともあれ、いろは四十七文字に「ん」を加えた四十八文字によって、

字数に過不足のない七五調の四連句からなる今様歌となりました。

「ん」は、もとより「む」や「ぬ」などの音便によって音楽化したものとして

和語(和音)に加わったものでありまして、この歌においても、「よひのうち」は

「よひぬち」と、「わさ」が「わせ」と、「おむみ」は「おんみ」と、それぞれ上代語に

おいて既に音楽化していたことを踏まえて表記されています。

 

 

 

参照:「くにからのみち」国家における祭祀と統治

    

皆さまからの「おうた」を募集中

 

  「まほら日本」を詠む、今月のおうたコーナーでは、皆さまからのおうたを

  募集いたしております。お送り下さりましたおうたは、当ページにてご紹介

  させていただきたいと思いますので、ぜひ「まほら日本」を詠んだおうたを

  お送りください。おうたの送信ページはコチラです。


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