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連載:千座の置き戸(ちくらのおきど)【続・祭祀の道】編

第百七十五回 飽和絶滅の危機 その十九

ほやのきが はげしくしげる そのはてに さくらほろびて ともにつひゆる
(ほやの木(宿り木)が激しく茂るその果てに桜(宿主)滅びて共に潰ゆる)


わが国の令和元年の死因の順位は、昨年と同様に、第1位は「悪性新生物(腫瘍)」、第2位は「心疾患(高血圧性を除く)」、第3位は「老衰」、第4位は「脳血管疾患」、第5位は「肺炎」でした。

いづれも右肩上がりで増加してゐますが、第1位の「悪性新生物(腫瘍)」と第3位の「老衰」の伸び率が大きいことが顕著です。


老衰は、高齢化に伴ふものなので、伸び率が大きいのは当然ですが、第1位は「悪性新生物(腫瘍)」、つまりガンによる死亡率の伸び率が群を抜いて大きいのは何故でせうか。


医療費や福祉費が増大してゐるのであれば、その死亡率が押さえられる筈ですが、逆行してゐることいふことは、医療は進歩してゐないといふことです。進歩どころか、老衰以外の死亡率が伸びてゐることからすると、医療は進歩してゐないどころか劣化してゐることになります。


富裕層でなければ治療を受けられず、しかも、特殊な病気の治療のために、iPS細胞の技術などが持て囃されるだけで、予防と治療の総合的な医療技術は決して進歩してゐません。進歩してゐるどころか、退化あるいは悪化してゐることについては、令和3年4月1日の「飽和絶滅の危機 その十一」で述べた、すべての抗生物質に打ち勝つ耐性菌を作り出してしまつたことの致命的な過ちなどからも明らかです。


これからは、薬物に頼ることができなくなる感染症対策を余儀なくされる時代になります。現代医療は、その危機感がないのです。

また、感染症でない疾病について、医療が進歩してゐるのであれば、死亡率は徐々に低下する筈なのに、どうして死亡率が大きくなるのでせうか。


これらの原因は、医食同根、医食同源を忘れて、医薬開発技術の進歩だけに没頭し、食料の安全を忘れ去つてしまつたことにあります。


国民の命と健康を脅かす危険は、これまで進められてきたインフルエンザワクチン、子宮頸がんワクチン、そして、今回の武漢ウイルスワクチンなどのワクチンだけではありません。

今や、精神科や心療内科などによる精神医療は、「精神医療産業」と呼ばれてゐますが、インフルエンザ治療薬のタミフルの投与により、子供たちが異常行動や不慮の事故が頻発したことにより、10歳以上の未成年には投与しないといふことになりました。このタミフルは向精神薬です。このやうな向精神薬や新しいダイプの抗うつ剤などが、平成11年以降に多く販売承認されたことによつて、精神疾患の患者数、とりわけ気分障害の患者数が統計上急増してゐます。リピーターが急増し、薬漬けとなつて半永久的に治療効果が望めない状態になります。


また、リタリンといふ依存性の高い向精神薬、抗うつ剤であるSSRIなどが患者に大量に安易に患者に処方され、その副作用の発現率は極めて高いのです。しかも、精神科受診後の自殺(薬害自殺)や凶悪犯罪(薬害犯罪)も多発してゐます。

さらにまた、児童相談所が一時保護といふ制度の運用を濫用する問題に加へて、一時保護された児童に対して、児童相談所ご用達の医療機関が、大人でもその副作用が懸念される向精神薬を親権者の承諾もなく平気で投与し続ける事例が急増してゐます。


これらの状況こそ、患者の開拓と拡大再生産を製薬業者と医療機関との共同で推進する、まさに「精神医療産業」の実態なのです。完治に向かふ治療効果をほとんど生み出さない薬物を製造し、診療機関を継続的に訪れるリピータ患者が増加することによつて、右肩上がりの巨額な売り上げが見込める成長産業と、その広告収入を当てにするマス・メディアとの「不適切な関係」はここにも見られるのです。そして、これらは、厚生労働省が一貫して行つてきた政策なのです。


ところで、平成16年5月に、カナダのモントリオールで開催された第18回世界不妊学会で、男性不妊の発生率が世界的に急上昇してゐるといふ研究報告が行なはれ、我が国でも平成12年以降、精子数に強い減少傾向が示されてゐると指摘されてゐます(健康情報 kenko-joho.jpより)。


そして、アメリカ環境医学会による動物実験や家畜への影響調査によると、遺伝子組み換へ技術を用ゐた遺伝的性質の改変によつて品種改良等が行はれた遺伝子組み換へ作物(GMO作物)を食べることによつて生殖関連の障害が発生することが判明してゐますし、避妊効果を狙つた殺精子コーン、ポテト(フランケン・ポテト)、大豆などが開発されてゐるのです。


そして、遺伝子組み換へによつて、種(子孫)を残せない一代限りの種(不妊種子、ターミネータ・シード)が大量に画一的にできるといふことは、その不妊処理に成功したといふことであり、不妊化のDNAを持つ作物を食することによつて不妊の影響が出ないはずがないのです。


子宮頸がんワクチンが不妊ワクチンであることは繰り返し述べてゐるとほりですが、不妊化の無精子化の危険はそれだけではありません。歯磨き粉や飲料水の中に入つてゐるフッ素によつて、脳機能障害、学習障害、多動症、アルミニウムとの共働作用による高齢者のアルツハイマー病、甲状腺機能障害、生殖障害(不妊、流産)などを引き起こす危険があるとされてゐます。

さらには、スポーツ飲料に含有してゐるアスパルテーム、アセスルファルなどや、化学薬品としての無数の危険な食品添加物、成長ホルモン、プリオンを投与され続けた牛、豚、鶏の肉食と、ありとあらゆる不妊と病気の危険に包囲されてゐるのです。


このやうな危険な医療、医薬、食物に近づけば近づくほど、人間の本能は劣化して病弱、短命となります。先進国の人々は、これによつて人口減少が必然的となりますので、これらから離れてゐる開発途上国の人口削減を行ふためには、ワクチン、医療、医薬、食物を与へることになります。


繰り返しになりますが、前にも述べましたが、ビル・ゲイツ発言の内容をより具体的に検討すれば見えてくるものがあります。


ビル・ゲイツ氏は、米国ニューヨーク市に本部があるLLC(Limited Liability Company)であるTED(Talk Subtitles and Transcript)がカリフォルニア州ロングビーチで行つた招待客限定のTED2010会議において、「ゼロへのイノベーション」(Innovating to zero!)といふ演題で講演します。


招待客限定の会議ですから本音が出ます。


そして、その中で、


「まずは人口です。現在、世界の人口は68億人です。90億人程度まで増加します。しかし、新ワクチンや保健医療、生殖関連で十分な成果を納めれば、おそらく10%から15%抑へることができるかもしれません。しかし今は、増加率を1.3と見てゐます。」

と発言します。

そして、同年1月のダボス世界経済フォーラムにおいて、開発途上国の子供向けに感染症ワクチン開発(子宮頚がんワクチン含む)に今後10年間に100億ドル(約1兆円)規模の投資を行ふと発表し、同年2月に、ビル・ゲイツ氏の傘下にあるビル&メリンダ財団を通して世界中にもつとワクチンを送り込み、新たなワクチンや医療、生殖健康サービス(要するに中絶推進)を本当にうまく使へば、世界の人口を10%から15%程度は減らせるとの希望的予測を示します。


ビル・ゲイツ氏は、確信的な人口削減論者です。地球の負荷を少なくして、地球全体の生態系を維持する方策を求めること自体は間違つてゐませんが、その方法論に問題があるのです。


ワクチンは、様々な添加物(アジュバント)を入れて、それが中長期に亘つて健康被害を生むことで、男女ともに生殖能力を低下させ、短命化、少子化を図るといふ民族の衰亡化を目的とするものです。


今回の武漢ウイルスワクチンのうち、mRNAワクチンをコーティングしてゐる脂質ナノ粒子(lipid nanoparticle。LNP)といふ物質には毒性があり、血行性があるために全身に移行します。体外に排出が不可能な物質なので体内に半永久的に残留します。特に、肝毒性があり、肝臓、脾臓、副腎、卵巣の血管内皮細胞に障害が起こると、回復させる手段がありません。LNPは、臓器の血管壁等に付着して血管を損傷し破壊するからです。

また、細胞に障害を与へる機構として、LNPの構成要素のPEG(ポリエチレングリコール)が水の構造性変化を引き起こし、生命の基本を支へる仕組みを変へるといふ、これまでの毒物とは全く違つた機構が想定されます。

そして、PEGの残留が微量であつても障害が残る可能性があり、この問題を評価するシステムも存在しないし、急性の障害として、血管内皮細胞損傷による脳血管障害が起こる可能性もあります。


いづれにせよ、ワクチン接種をすれば感染症の予防ができ、感染症が終息するといふ言説も、ワクチンは安全なので接種しても心配は要らないといふことは、それこそ「デマ」です。河野太郎大臣(新型コロナウイルスワクチン接種推進担当大臣)が、令和3年6月24日に、自身の「ごまめの歯ぎしり」(Blog)で「ワクチンデマについて」として、ワクチンの安全性に疑問があるとする見解のすべてを「デマ」であると決めつけましたが、これほど不誠実で傲慢な態度は、人として政治家として大きな欠陥があります。この「デマ」といふ言葉は、河野太郎氏に、そのまま熨斗を付けでお返しする必要があります。


ワクチン接種によつてこれまでの生活に戻れるといふのは、幻想でしかありません。これは、覚醒剤やアヘンなどの薬物を推奨し、一時的な快楽と安定を与へるだけで、徐々に体を蝕まさせることと同じ医療詐欺の手法です。


このやうな、我々は、国際オロチに逆らへない政府のもとで、危険な、ワクチン、薬物、食品、添加物などに取り囲まれて、国際オロチのこのやうな方針に追随するSDGsの運動に素朴で良心的な人たちが取り込まれて世界の根本問題の所在を見失はされて、このまま世界は衰退していくことしか選択肢がないのでせうか。


確かに、国際オロチの方針に従へば、世界最大の問題である人口問題は、国際オロチの計画とほりに人減らしができます。これは、令和3年6月15日付け「飽和絶滅の危機 その十七」で紹介した平成25年製作のアメリカSF映画『エリジウム』(Elysium)が設定した世界そのものです。


これを我々は、既視感(デジャ・ビュ)として受け入れることしかないのでせうか。



南出喜久治(令和3年7月15日記す)


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